
自動車整備業界では、整備士不足が大きな課題となっており、採用を続けても人材確保が難しいと感じている事業者様も多いのではないでしょうか。
そのような中、特定技能「自動車整備」分野では、一定の技能や日本語能力を持つ外国人材を受け入れることができます。
すでに制度として運用されており、人手不足への対応策の一つとして注目されています。
この記事では、自動車整備分野で特定技能外国人を受け入れるための基本的な仕組み、従事できる業務、受け入れ時の注意点を、わかりやすく解説します。
自動車整備分野の特定技能とは
特定技能「自動車整備」は、自動車整備業界の人手不足に対応するために設けられている在留資格です。
受け入れの対象となるのは、一定の技能水準と日本語能力を満たした外国人材で、即戦力としての活躍が期待される人材です。
自動車整備業界では、整備士の確保が年々難しくなっており、国土交通省の資料でも人材不足が大きな課題として示されています。整備要員の有効求人倍率は高く、今後も不足が見込まれているため、外国人材の活用を検討する企業が増えています。
※国土交通省資料では、自動車整備要員の有効求人倍率は令和6年度で5.09倍、また2024年度から5年間で約2.8万人の人手不足が見込まれています。(mlit.go.jp)
特定技能外国人が従事できる仕事内容
自動車整備分野の特定技能外国人が従事できる主な業務は、次のとおりです。
- 日常点検整備
- 定期点検整備
- 特定整備
- 特定整備に付随する基礎的な業務
つまり、単なる補助作業だけではなく、自動車整備の本体業務に関わる仕事が対象になります。
また、整備業務に従事する日本人が通常あわせて行う関連業務として、たとえば整備内容の説明、関連部品の販売、清掃等に付随的に従事することは差し支えないとされています。
一方で、自動車整備と無関係な業務を主たる仕事にすることはできません。(moj.go.jp, moj.go.jp)
自動車整備分野で受け入れるメリット
自動車整備分野で特定技能外国人を受け入れる主なメリットは、次のとおりです。
1. 即戦力人材を採用しやすい
特定技能は、一定の試験合格や実務経験を前提とする制度です。
そのため、まったくの未経験者ではなく、ある程度の知識・技能を持つ人材を受け入れやすいのが特徴です。
2. 慢性的な人手不足への対応につながる
整備士採用は地域によって特に難しく、中小規模の整備工場では採用活動が長期化しやすい傾向があります。
特定技能人材は、そうした人材確保の選択肢を広げる手段になります。
3. 技能実習修了者からの移行も期待できる
すでに自動車整備関連の経験がある外国人材であれば、技能実習から特定技能へ移行できるケースもあり、比較的スムーズな採用につながる可能性があります。(moj.go.jp, otit.go.jp)
特定技能外国人本人に必要な要件
自動車整備分野で特定技能1号として働くためには、原則として技能要件と日本語要件の両方を満たす必要があります。
技能要件
次のいずれかが求められます。
- 自動車整備分野特定技能1号評価試験に合格
- 自動車整備士技能検定試験3級に合格
日本語要件
次のいずれかが求められます。
- 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
- 日本語能力試験(JLPT)N4以上
なお、技能実習2号を良好に修了した場合は、要件によって試験が免除される場合があります。(moj.go.jp)
技能実習から特定技能へ移行できる?
はい、可能です。
自動車整備分野に関連する技能実習2号を良好に修了した人は、特定技能1号へ移行できる可能性があります。
この場合、評価試験や日本語試験の全部または一部が免除されることがあります。
ただし、技能実習の職種・作業と、特定技能で従事する業務との関連性が重要です。
単に「車関係の仕事をしていた」というだけで自動的に移行できるわけではないため、対象職種や修了状況を事前に確認する必要があります。(moj.go.jp, otit.go.jp)
受け入れ企業が気を付けたいポイント
自動車整備分野で特定技能外国人を受け入れる際には、他分野と共通する法令遵守に加えて、分野特有の注意点もあります。
1. 自動車整備の対象業務に従事させること
特定技能「自動車整備」は、整備分野の在留資格です。
そのため、実際の仕事内容が制度の対象範囲に入っていることが重要です。
たとえば、受付だけ、洗車だけ、単なる雑務だけ、という形では制度趣旨に合いません。
雇用契約書や職務内容では、自動車整備業務に従事することを明確にしておく必要があります。
2. 安全教育を丁寧に行うこと
整備工場では、リフト、工具、エンジン周辺、高温部品、重量物など、危険を伴う場面が少なくありません。
外国人材に対しては、日本語だけに頼らず、写真・図・動画・実演なども用いて、わかりやすく安全教育を行うことが大切です。
3. 工具名・部品名・指示用語の理解が重要
自動車整備では、一般会話以上に作業用語や部品名称の理解が重要です。
「締める」「緩める」「交換」「点検」「異音」「漏れ」など、現場でよく使う言葉を早い段階で習得できるようにすると、定着しやすくなります。
4. お客様対応を行う場合は説明面の配慮も必要
関連業務として整備内容の説明等に関わることはありますが、接客や説明を任せる場合には、本人の日本語力や理解度に応じて段階的に行うのが安全です。
協議会への加入が必要
自動車整備分野で特定技能外国人を受け入れる場合、国土交通省が設置する協議会への加入が必要です。
また、協議会加入後は、国土交通省等が行う調査や指導に協力することなども求められます。
この点は、在留申請前に確認しておくべき重要事項です。(moj.go.jp, mlit.go.jp)
特定技能2号もある?
あります。
自動車整備分野は、特定技能1号だけでなく、特定技能2号の対象分野でもあります。
特定技能2号では、他の要員への指導を行いながら、日常点検整備・定期点検整備・特定整備などに従事することが想定されています。
ただし、この記事では、これから受け入れを検討する企業様向けに、まずは特定技能1号の受け入れ実務を中心に考えるとよいでしょう。(moj.go.jp)
自動車整備分野はこんな企業に向いています
特定技能外国人の受け入れは、たとえば次のような企業様に向いています。
- 整備士の求人を出しても応募が集まらない
- 若手人材の採用が難しい
- 中長期的に整備体制を安定させたい
- 技能実習や外国人採用に関心がある
- 車検・点検・一般整備の現場人員を増やしたい
特に、認証工場・指定工場・地域密着型の整備工場・商用車整備会社などでは、今後ますます人材確保が重要になっていくと考えられます。
まとめ
自動車整備分野の特定技能は、整備士不足に悩む企業にとって、有力な採用手段の一つです。
受け入れにあたっては、
本日のまとめ
- 対象業務を正しく理解する
- 本人の試験要件・日本語要件を確認する
- 技能実習からの移行可否を確認する
- 協議会加入などの必要手続きを行う
- 現場での安全教育・定着支援を丁寧に行う
といった点が重要になります。
制度を正しく理解したうえで進めれば、現場で活躍できる人材の採用につながります。
Step In Globalにご相談ください
株式会社Step In Globalでは、特定技能外国人の受け入れを検討される企業様に向けて、人材紹介から登録支援、受け入れに関するご相談まで一貫してサポートしています。
自動車整備分野で、
- 特定技能人材を採用したい
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