外国人材を日本で雇用する際には、業務内容に応じた就労系在留資格が必要です。就労系在留資格にはさまざまな種類があり、従事できる業務内容・求められる要件・在留期間などが大きく異なります。
本ページでは、特定技能と比較されることの多い技能実習育成就労技術・人文知識・国際業務(技人国)の3つの在留資格について、制度の目的・特徴・特定技能との違いを分かりやすく解説します。

技能実習

技能実習の概要

技能実習は、日本の技能・技術・知識を開発途上国へ移転することを目的とした制度です。そのため、労働力確保を主目的とした制度ではありません。

主な特徴

  • 制度目的:人材育成・国際貢献
  • 実習期間:最長5年
  • 従事できる職種・作業が限定されている
  • 原則として転職不可
  • 監理団体・送出機関が関与

特定技能との違い

  • 技能実習は「育成」、特定技能は「即戦力」
  • 技能実習は転職不可、特定技能は条件付きで可能
  • 技能実習終了後、特定技能へ移行するケースが多い

👉 技能実習は特定技能の前段階として位置づけられることが多い制度です。

Information

実際には特定技能の人材を選考する際に、技能実習を満了しているのかを確認します。技能実習を3年もしくは5年経ていれば即戦力として期待される傾向にあります。


育成就労(2027年4月スタート予定)

育成就労の概要

育成就労は、技能実習制度に代わる新たな制度として設けられた在留資格です。特定技能1号への円滑な移行を前提とし、
一定期間、日本で就労しながら技能を身につけることを目的としています。

主な特徴

  • 制度目的:特定技能人材の育成
  • 在留期間:原則3年
  • 対象分野は特定技能と連動
  • 一定条件下で転籍(転職)が可能
  • 受け入れ企業に育成責任が求められる

特定技能との違い

  • 育成就労は「育成段階」、特定技能は「即戦力段階」
  • 育成就労から特定技能へ移行する制度設計
  • 特定技能よりも受け入れ・管理の責任が重い

👉 育成就労 → 特定技能という流れが今後の主流になると見込まれています。


技術・人文知識・国際業務(技人国)

技人国の概要

技術・人文知識・国際業務(通称:技人国)は、
専門的な知識やスキルを活かすホワイトカラー職向けの在留資格です。

対象となる主な業務

  • ITエンジニア、設計、システム開発
  • 営業、企画、経理、マーケティング
  • 通訳、翻訳、海外取引業務 など

主な特徴

  • 学歴または実務経験要件が必須
  • 単純労働・現場作業は不可
  • 在留期間の更新に上限なし
  • 転職が比較的自由

特定技能との違い

  • 技人国は専門職、特定技能は現場技能職
  • 技人国では製造・介護・清掃などの現場作業は不可
  • 特定技能の方が業務範囲は現場寄り

👉 業務内容が現場作業か専門業務かで、明確に使い分ける必要があります。

Information

在留資格が技人国の方は基本的に特定技能の仕事はできません。とはいえ会社として特定技能を雇っているから技人国を雇うことができないというわけではありません。特定技能とは明確に仕事内容を分けなければならないので自社だけでは判断が難しいでしょう。

特定技能との簡易比較表

項目技能実習育成就労技人国
制度目的技能移転特定技能人材の育成専門職就労
現場作業可能可能不可
即戦力性低い高(専門職)
転職不可条件付き可
特定技能への移行可能前提原則不可

どの在留資格を選ぶべきか

すぐに現場で働ける人材が欲しい
 → 特定技能

将来の特定技能人材を育てたい
 → 技能実習や育成就労

技能実習生からの移行を考えている
 → 技能実習 → 特定技能

専門職・オフィスワークを任せたい
 → 技術・人文知識・国際業務(技人国)

まとめ

外国人材の受け入れを成功させるためには、「どの在留資格が取得できるか」ではなく、「どの在留資格が自社の業務内容・将来像に最も適しているか」という視点で検討することが重要です。
制度ごとに目的や制約が異なるため、誤った選択はミスマッチや法令違反のリスクにつながりかねません。現場人材なのか、将来の育成を見据えるのか、専門職を求めるのかを整理したうえで、適切な在留資格を選びましょう。必要に応じて専門家の意見を取り入れることも、安定した外国人雇用への近道となります。

Step In Globalでは無料でご相談を承っておりますのでぜひお気軽にご相談ください。