技能実習制度の開始当初に圧倒的な受け入れシェアを誇り、現在の特定技能制度においても比率は高くないものの、安定した受け入れ数を維持している国――それが中国です。
そこで今回は、今更ですが中国とは特定技能受け入れに関してどのような国なのか、どのような国民性や特徴を持つ人々なのか、そして特定技能の申請をする際に必要な中国ならではのルールはあるのか?を分かりやすくまとめたいと思います。

まずは中国の基本情報になります。

正式名称:中華人民共和国

首都:北京市

人口:約 14億人

面積:960万 km²(日本の約25倍で、ロシア・カナダ・米国に次ぐ世界第4位の広さ。)

言語:日本では標準語は一般的に北京語と言われています(広州や香港で話される広東語や上海語、福建語など多様な言語体系が共存しています。)

通貨:人民元

日本との時差:-1時間(中国は広いけど国内での時差はない)

宗教:中国では、仏教・道教・イスラム教・キリスト教などが信仰され、祖先崇拝などの民間信仰も広く根付いています。国家は宗教を認めつつ、一定の管理を行っています。

社会・文化の特徴

◆ 家族のつながりが強い

ベトナムは家族文化が非常に強く、家族のために働く意識が高いのが特徴です。

◆ 国民性:まじめで協調性が高い

  • 勤勉で責任感が強い
  • 仲間意識が強く、同郷同士で助け合う文化がある
  • 礼儀を重んじ、目上の人への敬意が大切

◆ 食文化

  • お米が主食(日本と近い)
  • フォー、バインミー、春巻きなどヘルシーな料理が多い
  • 日本人がおいしいと感じる味が多く、受け入れやすい食文化
  • 日本人同様に箸を使う文化があります。

経済の特徴

近年はアジアでも有数の成長国で、製造業・IT産業の発展が著しいです。
また、平均年齢は約32歳前後(日本の平均年齢は47歳)と若年層の労働力が豊富なので日本が労働者として受け入れる背景にもなっています。
技能実習の受け入れは減少傾向にありますが、それでも2026年現在の受け入れ人数は国別1位となっています。特定技能に関しては2019年に制度の運用が開始されて以来ずっと1位の国です。そして、ベトナム人の出稼ぎ国としても日本は1位になっているので円安の影響があってもベトナムにとって日本はまだ魅力的な国のようです。

その他の特徴

気候について

ベトナムは日本と同じく南北に長い国です。
北部のハノイ、中部のダナン、南部のホーチミンとそれぞれ特徴がありますが、特に気候に関しては南部のホーチミンは一年中熱い気候で、北部のハノイは冬は比較的過ごしやすい(日本の春や秋のような気温)気候です。

性格について

比較的おおらかでシャイな人も多いので日本人と似ている部分も多々あります。
ただ、お金に関してはシビアで、賃金に関しては明確にしておく必要があると思います。将来のことよりも、今どれくらい稼げるのか?を重視している傾向にあるので他の国の人たちよりも積極的に残業をするイメージがあります。

ベトナムならではの特定技能申請時のポイント

技能実習修了してから特定技能に切り替えるパターンが多い

特定技能は本来「技能試験」「日本語試験」が必要ですが、技能実習2号を良好に修了している人は技能試験免除のため、試験なしでスムーズに移行できる層が多いのが特徴です。そのため、特定技能でベトナム人を初めて採用する企業は、

  1. 技能実習を良好に修了して帰国した元技能実習生
  2. 技能実習を良好に修了してそのまま日本に特定技能として在留し、転職活動をしている特定技能者

上記のどちらかの採用になるパターンが多いのが特徴です。
メリットとしては技能実習生として3年、もしくは5年間日本に滞在している経験があるので生活面で困ることは少ないことです。

ベトナムから特定技能で人材を日本へ呼ぶ(海外招聘)場合、送り出し機関が必要

送り出し機関とは、海外労働者を日本へ送り出すための公式サポート窓口になりまして、現地の登録支援機関みたいなものです。
受け入れ企業が送り出し機関とやりとりすることは基本的にありませんが、特定技能の申請時に必要な書類としてベトナム政府が認定した推薦状が必要になります。
この推薦状の手続きは送り出し機関がするのでひと手間かかるということになります。
ちなみにすでに日本に特定技能として在留しているベトナム人に関しては、転職の際に改めて推薦状が必要になるのですが、こちらに関しては日本のベトナム大使館で手続きできるので、送り出し機関は不要になります。

まとめ

今回のまとめ

  • ベトナムは日本の特定技能受け入れ人数で常に最多の国
  • 人口約1億人、平均年齢が若く、海外就労意欲が高いことから、日本にとって主要な受け入れ国となっている
  • お金にはシビアで残業は積極的、でもそれ以上に家族が一番大事
  • ベトナムから呼び寄せるなら送り出しが必要

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